中華料理・中国料理一覧
豊かな食文化と地域性を反映した、奥深い中華料理を味わおう
中国の広大な国土には、異なる気候や地形、文化が存在し、それらが食材の選択や調理法に大きく影響しています。たとえば、北方では寒冷な気候に適応した小麦を使った餃子や麺類が主流で、南方では稲作が盛んなため、米をベースにした料理が多く見られます。さらに、沿岸部では新鮮な魚介類を用いた料理が発展し、内陸部では保存食の技術が発達しました。
中華料理では辛味、甘味、酸味、塩味、旨味といった五つの基本的な味が絶妙に組み合わされ、バラエティに富んだ味覚体験を提供します。四川料理では辛味が強調され、花椒や唐辛子をふんだんに使ったしびれる辛さが特徴です。
一方で、上海料理は甘めの味付けが多く、醤油や砂糖を使った濃厚なソースが使われます。広東料理は素材の味を生かしたあっさりとした味わいが特徴で、蒸し料理や炒め物が中心です。北京料理では、シンプルながらも旨味の強い料理が多く、宮廷料理の影響も受けています。
中華料理は地域ごとに異なる味のバランスや調理法があり、それぞれが独特の魅力を持っています。それが世界中で愛される理由の一つです。ぜひ、各地域の個性豊かな中華料理を楽しんでください。
北京料理(北方料理)
北京料理は、気候が寒冷な北方地域に位置しており、しっかりとしたボリュームのある料理が特徴です。小麦を使った餃子や麺料理がよく食べられており、味は比較的シンプルで素朴なものが多いです。北京ダックのように、豪華で香ばしい料理もあり、長い歴史を持つ宮廷料理からも多くの影響を受けています。
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北京ダック (ペキンダック/北京烤鸭)
カリカリに焼いたアヒルの皮を特徴とする北京の名物料理。薄く切った皮と少量の肉を、小麦粉の薄餅に包み、甜麺醤やネギと一緒に食べる。
主な材料:アヒル、甜麺醤、小麦粉の薄餅、ネギなど
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炸醤麺 (ジャージャンメン/炸酱面)
豚ひき肉と甜麺醤ベースの甘辛いソースを絡めた北京の麺料理。キュウリや豆苗などの野菜と一緒に混ぜて食べるのが特徴。
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葱油餅 (ツォンヨウビン/葱油饼)
香ばしいネギの風味が広がる薄焼きパン。小麦粉の生地に刻んだネギを混ぜて焼き上げ、外はカリッと中はもちっとした食感が特徴。
主な材料:小麦粉、ネギ、ごま油など
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鍋貼 (グオティエ/锅贴)
焼き餃子として親しまれている鍋貼は、外はパリッと焼き上げられ、中はジューシーな餡が詰まった北京の人気料理。お酢や醤油で食べる。
主な材料:小麦粉、豚肉、ニラ、キャベツ、しょうがなど
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羊肉串 (ヤンロウチュアン/羊肉串)
羊肉を串に刺し、クミンや唐辛子を使った香辛料で焼き上げた北京のストリートフード。外は香ばしく、中はジューシーな肉の旨味が特徴。
主な材料:羊肉、クミン、唐辛子、塩など
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紅焼肉 (ホンシャオロウ/红烧肉)
豚バラ肉を醤油や砂糖で煮込んだ甘辛い料理。とろけるように柔らかい食感と、濃厚なタレがご飯との相性抜群の一品。
主な材料:豚バラ肉、醤油、砂糖、しょうが、五香粉など
上海料理(江蘇料理・浙江料理)
上海料理は、甘味と旨味が強く、全体的に洗練された味わいが特徴です。江蘇料理や浙江料理とも呼ばれ、淡水魚や海鮮を豊富に使用し、甘辛いソースや醤油を多用します。料理の見た目も美しく仕上げられることが多く、優雅な食感を楽しむことができます。
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上海蟹 (シャンハイガニ/上海蟹)
秋が旬の高級食材である上海蟹は、濃厚な蟹味噌が特徴のカニ料理。蒸し上げてそのまま食べることが多く、蟹味噌と身の甘みが楽しめます。
主な材料:上海蟹、醤油、ショウガなど
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油条 (ヨウティアオ/油条)
朝食の定番である油で揚げた中華風の揚げパン。外はサクサクで中はふわふわ、甘くないためお粥や豆乳と一緒に食べるのが一般的。
主な材料:小麦粉、ベーキングパウダー、塩、油など
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小龍包 (ショウロンポウ/小笼包)
薄い皮にたっぷりのスープと肉餡が詰まった蒸し餃子。スープがジュワッと広がる食感と肉の旨味が楽しめる、上海を代表する料理です。
主な材料:豚肉、小麦粉、生姜、ネギ、ゴマ油など
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上海焼きそば (シャンハイヤキソバ/上海炒面)
濃厚なソースで味付けした炒め麺。太めの小麦麺に、豚肉やキャベツ、もやしなどの具材が絡み、しっかりとした味付けが特徴です。
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口水鶏 (コウシュイジィ/口水鸡)
「よだれ鶏」とも呼ばれる、四川風のピリ辛な蒸し鶏料理。鶏肉に香辛料が効いた特製のタレをかけて、しびれるような辛さが特徴です。
広東料理(粤菜)
広東料理は、素材の味を生かした繊細な調理法が特徴で、軽やかな味付けと鮮やかな見た目が魅力です。世界的にも有名な点心や焼き物料理を多く含み、あっさりとした味わいが多くの人に好まれています。海鮮や野菜、鶏肉をふんだんに使用し、蒸し料理や炒め物が中心です。
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点心 (テンシン/点心)
様々な種類の蒸し料理や揚げ物、デザートを含む広東料理の総称。小皿に盛られた料理をシェアしながら楽しむことが特徴です。
主な材料:エビ、豚肉、小麦粉、もち米、野菜など
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蝦餃 (ハーガオ/虾饺)
透明でつるんとした皮の中にエビの餡が詰まった広東風の蒸し餃子。皮が薄く、エビのぷりぷりした食感が特徴です。
主な材料:エビ、タピオカ粉、小麦粉、ショウガ、ネギなど
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腸粉 (チョンファン/肠粉)
米粉を使った薄い生地にエビや豚肉などの具材を包んだ蒸し料理。醤油ベースのタレをかけて食べるのが一般的です。
主な材料:米粉、エビ、豚肉、ネギ、醤油など
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咕咾肉 (グーラオロウ/咕咾肉)
広東風の甘酸っぱいソースで仕上げた酢豚。豚肉を揚げてから甘辛いタレに絡め、パイナップルやピーマンなどの具材と一緒に炒める。
主な材料:豚肉、パイナップル、ピーマン、ケチャップ、酢など
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雲呑麺 (ワンタンメン/云吞面)
薄皮で包んだワンタンと細麺を鶏ガラベースのスープで楽しむ広東の定番料理。ワンタンの具材にはエビや豚肉が使用されます。
主な材料:ワンタン皮、エビ、豚肉、小麦粉、鶏ガラスープなど
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脆皮雞 (ツォイペイガイ/脆皮鸡)
外側がカリカリに焼かれた広東風のローストチキン。皮はパリッと、肉はジューシーで、特製のタレをかけて楽しみます。
主な材料:鶏肉、塩、五香粉、砂糖、ネギなど
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煲仔飯 (ボウジャイファン/煲仔饭)
土鍋で炊き上げる広東風の炊き込みご飯。具材には鶏肉やソーセージが使われ、醤油ベースのタレをかけて混ぜて食べます。
主な材料:米、鶏肉、広東風ソーセージ、醤油、ネギなど
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四川料理
四川料理は「麻辣」(マーラー)と呼ばれる強烈な辛さとしびれるような風味が特徴です。花椒(ホアジャオ)というスパイスを使った料理が多く、舌がしびれるような感覚と共に、唐辛子をたっぷり使った辛い料理が多く見られます。四川料理は香辛料の使い方が豊富で、非常に複雑な味わいを楽しむことができます。
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麻婆豆腐 (マーボードウフ/麻婆豆腐)
四川料理を代表する辛味と旨味が特徴の豆腐料理。ひき肉と豆腐を唐辛子や花椒で炒め、舌がしびれるような麻辣の風味が特徴です。
主な材料:豆腐、豚ひき肉、唐辛子、花椒、ネギなど
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担々麺 (タンタンメン/担担面)
ゴマベースのピリ辛スープにひき肉を乗せた麺料理。濃厚なタレと香辛料が絡み合い、辛さとコクが絶妙なバランスを生み出しています。
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回鍋肉 (ホイコーロー/回锅肉)
一度茹でた豚肉を甘辛いタレで野菜と炒めた四川の定番料理。香ばしい味わいと肉の柔らかさが特徴です。
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辣子鶏 (ラーツーチー/辣子鸡)
鶏肉を大量の唐辛子と炒めたスパイシーな料理。唐辛子の辛さがしびれるような刺激を与え、鶏肉の香ばしさと合わさった絶品。
主な材料:鶏肉、唐辛子、ニンニク、しょうが、花椒など
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四川火鍋 (シセンヒナベ/四川火锅)
濃厚な辛いスープでさまざまな具材を煮込む火鍋。牛肉や野菜、キノコなどを、唐辛子と花椒を使った麻辣スープで食べる。
主な材料:牛肉、野菜、唐辛子、花椒、火鍋スープなど
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青椒肉絲 (チンジャオロースー/青椒肉丝)
細切りにした豚肉とピーマンを炒めた四川風炒め物。ピーマンのシャキシャキ感と豚肉の柔らかさがマッチしたバランスの良い料理です。
主な材料:豚肉、ピーマン、しょうが、ニンニク、オイスターソースなど
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酸辣湯 (サンラータン/酸辣汤)
酸味と辛味が絶妙に調和したスープ。酢と唐辛子を効かせたスープに、豆腐やキノコ、卵が入り、さっぱりとした後味が楽しめます。
主な材料:豆腐、キノコ、卵、酢、唐辛子など