亜州太陽市場とは?取扱い食材や品揃えへの想い
太陽市場が生まれた背景
太陽市場は、2021年にラオックスホールディングス株式会社の新規事業プロジェクトとして検討が始まりました。
アジア食品に限りませんが、海外の食品は日本市場投入前に、ある程度“ジャパナイズ(日本化)“されるケースが多いです。
「本当はこういう味ではないんだよなー」
「風味がシンプルになりすぎているなあ」
と本場の味から離れてしまっていることに当時の新規事業プロジェクトメンバーは不満を感じていました。
ジャパナイズの方向性は、① 醤油が入る、② 甘さが強くなる、③ 香辛料やスパイスなどが間引かれる、の3つの傾向があると感じていました。
「本場のアジアの味を伝えたい」
この思いが結実し、太陽市場は日本初のアジア食品専門店として
2021年11月に東京吉祥寺に産声を上げました。
太陽市場のデザインコンセプト
太陽市場のデザインを決める際、夜と昼の二つの方向性がありました。
いわゆる夜市イメージのデザインコンセプトと、燦々と陽光降り注ぐ常夏ビーチイメージのデザインコンセプトがありました。
プロジェクト内で熱いディスカッションが交わされました。
「世の中のお店ってみんな照明落とし気味で、シックな方向にデザインされてるよね」
「若くて元気いっぱいのアジアを体現したいよね」
夜市デザインも魅力的でしたが、
陽光降り注ぐ太陽市場デザインに決まった瞬間でした。
太陽市場の品揃え
陽光溢れるデザインコンセプトに決まった太陽市場は、白色を基調とし、非常に照明が明るい店舗デザインに決まりました☀️
その太陽市場には常時2,000点前後の商品があります。
常時出ていない商品を含めると、年間延べ3,500点ほどの商品が店頭に並びます(つまり、かなりのスピードで新商品が登場し続けます)。
品揃えの基本軸は、可能な限り「現地の商品を品揃えする」です。
現地の商品は、その国に住まわれたり、旅行で訪れた方には、「そうそう、これこれ!」という風味です。はじめて試される方には、「何これ、めっちゃ美味しい!」、あるいは、「辛っ!」とサプライズを運んでくることもあります。
とはいえ、「馴染みのないブランド」「初めて見るパッケージ」「見たことのない文字」のオンパレードでは、その商品を試すハードルが高すぎたりもします。
そのため、トータルでは、現地の商品に日本で馴染みのあるブランドや商品をほどよくバランスさせた品揃えとなっています。
我々は食はエンターテインメントでもあると考えています。太陽市場自慢のユニークな品揃えをお楽しみください。
マーチャンダイジングとは?
マーチャンダイジング、誰もが一度は「なんとなく聞いたことがある」と感じる言葉だと思います。
しかし、マーチャンダイジングほど解釈に揺らぎがある概念もありません。
ご安心ください。小売業界の中でも「なんとなくわかっているけど、一言で言い表すのが難しい」という概念なのがマーチャンダイジングです。
広義には、マーチャンダイジングは商品を扱う活動全般を指すのですが、当店ではその本質を、
「最高の売り場を作ること(カテゴリーデベロップメント)」
だと考えています。
最高の売り場を作るためにはお客さまとの共創が欠かせません。常に売り場でお客さまの商品リクエストに耳を澄ませ、誰よりも速いスピードで品揃えを進化させ続けています。
また、たくさんのメーカー、サプライヤーとの良好な関係も必須です。
幸い、こんなに小さな太陽市場ですが、素晴らしいお取引様数十社に支えられ、日々最良の商品をご提案いただいております。
そして、当店のバイヤーは誰よりも勉強をし続けています。ガチアジアメシでは日本一の勉強量だと思っています。お客さま、お取引先様、当店バイヤーの三位一体が最高の売り場を進化させ続けているのが太陽市場のマーチャンダイジングです。
太陽市場に並ぶ商品選びの話
太陽市場では、基本的に全商品に対し、スタッフ総出で誰かが試食、実食しています。太陽市場は商品の改廃が極めて速いです。デビューを非常に急いでいる時は先に発売し、後で食べてみるということもあります。
試食、実食する理由は、味や質の良さで商品の採用、不採用を決めるという側面もなくはありませんが、個人の主観もありますし、全く接したことのない味覚の商品もあるため、主観で商品の採用、不採用を決めないように気をつけています。
むしろ商品をデビューさせてみて、お客さまの反応(=売上)で判断するアプローチを基本としています。お客さまこそが本当に欲しい商品を知っていると信じているからです。
逆のパターンもあります。
我々スタッフが惚れ込んで、これは絶対にお勧めしたい!と意気込んでデビューさせたのに鳴かず飛ばずの商品もあります。本当にいつまでも売上が上がらない商品もありますが、「この新人はポテンシャルが高い。育てるんだ!」と気合と根性と忍耐で売れていないのにお客さまにその素晴らしさを伝え続けて見事に華開いたスター商品もたくさんあります。
こうやってエッジの効いたガチアジア商品を置き続けていたら、お客さまから「太陽市場ならあるかと思って、、、」というお声をたくさんいただくようになりました。
「他にはない、がきっとある」
太陽市場の品揃え、ごゆっくりとお楽しみください。
申し訳ないです、、、欠品のお話
最初に謝ります。申し訳ありません。
日本メーカーの商品が過半の一般スーパーマーケットと違い、輸入商品が大半の太陽市場では欠品が目立つ時期があります。
これまでもさまざまな理由から欠品が発生しました。
- 海外食品メーカーが商品の終売を決める
- 輸入業者が取り扱いをやめる
- 原材料の不足や水揚げ量の不振などで、生産量が減り、自国マーケット優先に供給する
- 台風の時期で海運が止まり、日本にモノが入ってこない
- 材料原価高や物流費の高騰、円安、卸価格の高騰などで当店判断で販売を見合わせる
- 売上不振により当店判断で販売休止せざるを得ない
などなど、理由はさまざまですが欠品は起こります。
我々も安定供給目指して最大限の努力は続けますし、欠品をご容赦くださいとお願いするつもりはございません。引き続き欠品の最小化に努めてまいります。
太陽市場の値付け・価格
創業以来、太陽市場はお客さまよりふたつの点で正反対の評価をいただいてきました。
「品揃えは素晴らしい。でも安くはない」
このご批判は甘んじて受けます。我々も日々自覚しています。忸怩たる思いも持っています。
当店のバイヤーは「いつかリーズナブルな価格で良い商品をお届けしたい」と強く誓って日々邁進しています。しかし最低限事業を続けられるだけの利益を確保しようとすると現在の価格になってしまいます。
小売業では規模と価格の間には密接な関係があります。たくさん販売できればたくさん仕入れられるので、卸値が下がりお客さまに提示する売価も下げられます。
競合他社と比べて、我々は小さな名もなき挑戦者です。店舗数も仕入れられる量も微々たるモノです。
加えて、「本場の味を伝える、食文化を伝える」というところをミッションにしているため、日本では認知がないブランド、未知の味覚、馴染みのない食材など、攻めた商品、エッジの効いた商品が店頭には並びます。
爆発的に売れることはありません。売上的には我慢の日々が続きます。
回転しない在庫を販売し続けていると経営的には非常に苦しくなります。
しかしそれらは本質的には素晴らしい商品です。
時間をかけ、お客さまとの対話を通じて育ってきた商品も多数あります。
「品揃えは素晴らしい。しかも安い」
と評価いただける日が来るまで粘り強く事業拡大に取り組むと誓っています。